タイルは汚れない。タイルはメンテナンスがいらない。
そんな認識を持っている方が結構いらっしゃいます。
建築の外壁にタイルを使っているとサイディングとは違って塗り替えをしなくても良い。
メンテナンスフリーですよ。
といううたい文句で住宅を販売されているメーカーさんもあります。
しかしながらそれらのタイルに光触媒などのコーティングがしてある等処理が施されて初めて汚れない(汚れが落ちやすい)のであって何もしていないタイルは日焼けもすれば汚れも付きます。
タイルのメンテナンスについて書いていきたいと思います。
タイルの汚れ落としには
専用の業務用タイルクリーナー
業務用クリーナーは本当にタイルの汚れがよく落とすことができます。
有機酸が含まれる酸性クリーナーで汚れを落とします。
最近は高圧洗浄機を買われているご家庭もちらほら見かけますが、
例えばタイルが汚れて高圧洗浄をかけた汚れたタイル
真ん中より下側はある程度綺麗になっています。
しかし縁のほうの黒ズミや変色したような汚れは全く落ちません。
中性洗剤をかけて何度もデッキブラシでゴシゴシこすりましたがこの程度までしか落ちませんでした。
そこで有機酸系のタイル専用クリーナーをかけて、しばらく漬け置きのようにしてブラシこすった結果が
こちらです。
多少の汚れは残っていますが、今までいろいろと試して駄目だった汚れがしっかりと落ちました。
作業自体を2,3度繰り返すと残った汚れも綺麗に落ちます。
タイルは専用の有機酸系クリーナーで洗浄することをお勧めします。
ただし、白色だけでなく色のついたタイルなどで酸に反応して変色してしまうようなタイルも中にはありますので、
予め目立たない場所で試してみることが必要です。
タイルを守る、メンテナンス
現在使用しているタイルや石をせっかく綺麗にしても、汚れやすい素材のものはまたすぐに汚れてしまいます。
清掃したタイルに使用できるタイル用の防汚コートや撥水コート材があります。
専用撥水コートや防汚コート剤を施行しておけば2~5年程度は効果を発揮してせっかく綺麗にしたタイル。
汚れても水洗いだけでしっかり汚れを落とすことができます。専用コートの検討もよいかと思います。
また、タイル自体は外用、内床用と分かれており外床用は本来滑りにくいざらっとした仕上がりになっています。
使用期間が経つと滑りやすくなったりしてくることもあります。
簡単に滑りにくくできるアンチスリップスプレーやタイルに目に見えないほどの穴をあけて滑りにくくするナンチスリップ加工などもできます。
メンテナンスついでに使い勝手の再確認をされてもよいかと思います。
タイルの汚れ落としを頼まれる方は3m×3m程度で25,000円~になります。
タイルの目地にクラック(ひび)対策
外壁のタイルの場合は乾式工法で目地を入れていない場合もあります。
タイルがボード状に仕上がっていてボード間を変性シリコンシーリング材でコーキング処理している場合も
あります。コーキング材は耐久性が高いものを使っているケースが多いですが年数が経つと痩せていって外壁と
外壁の間に隙間を作ってしまう可能性があります。
タイル自体はメンテナンスはいらなくてもコーキング材を使用していればそこにはメンテナンスが必要です。
コーキング処理には足場などお必要になる可能性があるので、プロにお任せしましょう。
お庭のタイルや玄関ポーチのタイル。
よくあるケースは外壁とタイルの間に隙間が空いてきたり、ひび割れたりしてくるケース。
建てものと一体では別に作っていることが多いので絶対に起こりうるケースです。
こちらは目地材を追加で擦りこんで補修をします。
補修用の目地材も売っているのでDIYでやられる方も結構お見えです。
但し、目地には色の種類があるのでもしあるならお家の図面の仕様書、目地材色(LIXILのイナメジ G-1Nなど)が確認できれば同じ色で補修ができます。
目地などは必ずと言っていいほどクラックは入ります。
ひびが入ると何が良くないかと言うと、ひびから水が浸入していって下地の鉄筋を錆びさせたりする可能性があり、
タイルの下地をだんだん傷つけてしまうからです。
同じような理由で外壁のコーキングの隙間も良くありません。
ポーチやお庭のタイルテラスなど、少しのクラックならホームセンターなど補修でも十分かと思いますが、
何度もクラックが出たり、だんだんと大きくなるようでしたら一度外構専門店などのプロショップに見てもらった方がよいと思います。
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